
オープンにあたって・・・
国東半島の朝来という谷に小さなパン屋がオープンしました。 朝来を知っている方は「あそこでパン屋!?」と驚くような場所。 しかも県道から更に奥まった分かりにくい場所。 そして、店頭販売は奇数の週の金・土という、実質月に4、5日しか開かない店。 飲食業セオリーの端にもひっかからないようなお店、それがアスクです。 アスクを作ったきっかけは、一言でいうと「国東愛」 国東へ移住してきた私は、この土地の自然や人やエネルギーに心の底からの心地よさを感じてしまいました。 これからも私が国東で生きることを愉しめる方法、国東のために私が役立つ方法、そのひとつの手段として朝来にパン屋を作ろうと思ったのです。 アスクのパンは、「カラダとココロを豊かにするパン」を目指しています。 そのために作り手である私のカラダとココロが豊かでないとできません。 お客さまにはご不便をおかけして申し訳ない気持ちもありますが、こんなアスクを暖かく見守っていただけたら励みになります。 どうぞどうぞ、末永くよろしくお願いいたします。
多クノ心ヲ亡クス
店舗オープンまで1週間を切りました。 すべきことが思い通り進まず、さらにすべきことも思いつき、どこから何をするか整理する時間もとれぬまま行動して、結局急がば回れ状態に・・・。 みんなはとても優しいのです。私の状況を察してくれます。 それに甘んじて、自分のことしか見えなくなっていました。 そんな事態に警告を発したのが、「パン(酵母)」です。 先日久しぶりに失敗作が出来ました。 イベント用に作っていたのですが、とてもじゃないけど商品にならない出来栄え。 多忙の合間のパン作り。 パンは「そんなんじゃ、カラダとココロを豊かにするパンなんてできないよ」と教えてくれました。 多忙と書いて多くの心を亡くす。
オープンに向けて大事なことを思い出させてくれた酵母よ、ありがとう。 忙しくても心を込めてパンを作ります。

ロゴのこと
このロゴは国東のgaragraph(ガラグラフ)さんに作っていただきました。 酵母を育てるビンがモチーフとなっています。 デザインを起こすために色々なお話を聞いていただきました。 まだ私の頭の中にある店のイメージがモワ~っとしている状態の頃からです。 そのモワ~が、打ち合わせを繰り返すごとにクリアになっていきました。 人にイメージを伝えるということは、自分の中のイメージを固めていく 作業なんだと実感しましたし、更には自分でも気がつかなかったアスクの 個性を引き出してもらえたように思います。 アスクの「ス」には「人」という字が重ねられ、瓶の中でどっしりと支える存在 になっています。 パンの販売だけでなく、人と人とを繋ぐことをテーマとしているアスク。 小さい店ながらも、国東でどっしりと支えられる存在になれたら…とロゴを見るたびに思いふけています。